伊達三日月街道ツアー体験記[藤田編]
~古民家について~
米沢女子短期大学 1年 藤田
はじめに
私は大学のゼミで、米沢市の観光や地域活性化について学んでいます。
その授業の一環で米沢市の「伊達三日月街道」という米沢を起点とした、地域活性化に取り組んでいる進藤俊彦さんの活動について知り、実際に進藤さんのご自宅である「古民家孫太郎」を訪問することになりました。
その体験をするにあたって私は「古民家」をテーマに選び、事前にその歴史的価値や古民家の魅力について下調べをしてから、実際に現地を訪れることにしました。2025年6月24日、実際に古民家の内部を見学させていただきました。
そこでは、単に建物を見るだけでなく、暮らしの様子や家の中の空気感、装飾や道具から伝わる生活の工夫なども知ることができ、非常に貴重な体験となりました。

体験の内容・気づき
進藤さんのご自宅は、お庭に砂利が敷かれ、池や桜の木もあり、まるで和風旅館のような落ち着いた雰囲気が印象的だった。
私たちは古民家特有の「ハレの間」という場所でお話を伺いました。「ハレ」とは祭りやお祝ごとなどの非日常を指し、「ケ」とは日常的な暮らしを意味します。実際に室内入ると、瓢箪や刀、屏風など、歴史を感じる品々が飾られており、それぞれにまつわる説明を聞くことができました。
特に印象に残ったのは囲炉裏で、実際にその場で見せていただくことで、昔の人々の生活の工夫や知恵などを肌で感じることができました。囲炉裏を囲んで人々が集まり、調理をしたり暖をとりながら会話を楽しんだりする風景を想像すると、単なる道具ではなく交流の場となっていたということを実感することができました。
こうした生活道具や装飾品から、古民家暮らしの魅力や日本ならではの歴史ある住まいの様子が目に浮かび、想像以上に迫力があり、とても印象に残りました。また、資料や映像では感じ取れない多くの魅力ある古民家を体感できました。
日常の中に無個性な部屋に道具を使い、季節や目的に応じて装飾し、変化させる室礼(しつらい)など部屋に日本人ならではの美意識を込めていたことに私は驚きました。
今回の体験を通して、歴史は単に過去の出来事を知ることだけでなく、生きる人々の思いや工夫、価値観を今に繋げることが出来るものだということを実感しました。

おわりに
この体験を通して、地域に残る歴史や文化がなくなりつつある今、この「古民家孫太郎」は今なお残り続けており、守られていることの大切さを私は実感しました。
また、米沢にある魅力の一つが「古民家孫太郎」に凝縮されており、歴史を体感できる非常に価値のある建物だと感じました。
今後は、味噌や醤油の醸造所、漬物文化、地元の行事など、食や祭りを通して受け継がれてきた暮らしの知恵やつながりにも興味を持って学んでいきたいです。

